コラム

ファンコミュニティマーケティングとは?基礎知識を徹底解説!

最終更新日 2025年10月28日(Tue)

記事作成日 2023年10月11日(Wed)

企業と顧客の関係は、「モノを売る側」と「買う側」という一方向の関係から、「共に価値を生み出す仲間」へと変化しています。こうした時代背景の中で注目されているのが、ファンコミュニティマーケティングです。

これは、単にフォロワーを増やす施策ではなく、ファン同士が交流しながらブランドの魅力を深め、共感や信頼を通じて企業価値を高めていくアプローチです。

本記事では、ファンコミュニティマーケティングを実践する上で、重要な考え方や概念を解説します。

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執筆者:萩原 雄太

SNS・コミュニティマーケティング専門企業「LIDDELL」取締役。
みずほ証券でトップセールスを経験後、2017年よりLIDDELLに参画。上場企業含む多様なクライアントに対し、SNS戦略立案やファンマーケティングを推進。
AI・システム開発・コミュニティ設計にも関わり、100名規模のクラウドワーカーチームを統括している。

リデルロゴ

運営会社:リデル株式会社

SNS・インフルエンサーマーケティングに特化した企業。
7,000社以上との取引実績を持ち、50,000名を超えるインフルエンサーと連携。
マーケティング戦略からキャスティング、投稿運用、AI分析、Web3領域まで一気通貫で対応。
個人の影響力を活かした「共創型マーケティング」の実現を得意とする。

 

 

※弊社リデルより、ファンコミュニティマーケティングに関する書籍を出版いたしました。
実際の成果に基づいたコミュニティ運用のノウハウを体系的に学べる内容となっております。

ぜひお手に取ってご覧ください。

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ファンコミュニティマーケティングの重要性

ファンコミュニティは、近年のマーケティング界隈でトレンドとなっています。ファンコミュニティは、企業とファンとの繋がりだけではなく、ファン同士も繋がり、交流できるコミュニティを作り、コミュニティ内でファンと協働するマーケティング活動を指します。

ファンコミュニティは、企業とユーザー、ユーザーとユーザーの多面的な関係構築を図る機能を持ちます。

ファンコミュニティの形成が重要視されてきている要因に、ユーザーの多様な価値観・趣味趣向が解放されていく中、コンテンツ制作の限界があるということが挙げられます。

多様な特定少数のコミュニティにアプローチすることで、価値観に共感していくことがこれからのマーケティング活動において重要視されてきているのです。

 

マーケットインからマーケットアウトが求められる時代

従来のマーケティング活動では、企業がマーケットの需要を想定して商品やサービスを生み出す「マーケットイン」の考え方が重視されてきた一方で、マスプロモーションでは、ユーザーニーズに対応できない時代となりました。

そこで、企業がマーケットに参加し、ユーザーと交流することでコンテンツを協働しながら創造していく「マーケットアウト」の考え方を活用し、商品やサービス、自社のブランディングをファンと作り上げていくファンコミュニティマーケティングを実践する企業が増えてきているのです。

マーケットアウトの概念のもとマーケティング活動を展開することで、ユーザー考案の潜在ニーズを把握できたり、新しい情報をキャッチアップすることが可能です。

 

類似するマーケティング手法

類似するマーケティング手法

ファンコミュニティマーケティングに類似する手法を本章で考えてみたいと思います。

  • ファンマーケティング
  • コミュニティマーケティング
  • SNSマーケティング
  • インフルエンサーマーケティング

LIDDELEで提唱する各マーケティング手法の定義を知っていただくことで、ファンコミュニティの理解も深まります。

 

ファンマーケティング

ファンマーケティングは、自社のサービスや商品に対して、強い愛着や支持し続けてくれる「ファン」を増やしコアなファンへと育成することで、中長期な売上の維持・拡大を図るマーケティング手法を指します。

ファンマーケティングは、企業とファンの関係構築を促しますが、ファン同士の関係構築を促す場ではないため、閉鎖的なファン層の醸成につながるリスクがあります。

»参考1:企業が「ファン」を育成するファンマーケティングとは?成功のポイントと事例紹介
»参考2:ファンマーケティングのメリット3選!戦略のポイントも解説

コミュニティマーケティング

コミュニティマーケティングは、ユーザー同士が交流できるオウンドコミュニティを作り、コミュニティ内で得た情報・データをマーケティング活動に活かす手法を指します。コミュニティが盛り上がることで、ユーザーの熱量や期待が高まり、ロイヤルティや売り上げの向上が期待できます。

»参考:コミュニティマーケティングとは?売上に繋げる手法まで完全解説!
»参考:オウンドコミュニティ ファンと協働する新・マーケティング戦略のすべて

SNSマーケティング

SNSマーケティングは、Twitter、Instagram、Tiktokなどのプラットフォームを利用し、情報を発信したり、広告を打つことで、ユーザーとのコミュニケーションを図る手法です。

SNSは拡散力が強く、新規顧客にアプローチしやすい特徴がある一方で、情報発信が企業からユーザーの一方向になるため、炎上リスクや情報が流れやすいなどのデメリットもあります。

 

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、影響力のある著名人や専門家に、自社のサービスや商材をPRしてもらう手法です。

SNSを利用した情報発信・イベント参加・商品プロデュースなど、施策は様々ですが、短期的に大きく集客効果を生み出せるのが特徴です。

インフルエンサーマーケティングは、発信内容を自社でコントロールすることが難しい側面があり、施策効果が出ない場合や、SNSマーケティングと同様に炎上リスクもあります。

»参考:インフルエンサーマーケティングとは?成功に導く4つのポイントを解説

 

ファンコミュニティの種類

ファンコミュニティの種類

  • ファンコミュニティサイト
  • ファンコミュニティサービス

ファンコミュニティを形成するにあたり、自社でコミュニティサイトを開発する方法、既存プラットフォームを活用したファンコミュニティサービスがあります。各方法の特徴を解説します。

 

ファンコミュニティサイト

ファンコミュニティ用のサイトを開発してコミュニティ運営する方法は、会員登録料や手数料を自社でコントロールできるため、ユーザー目線を考慮すると、無料でユーザーを集めることが可能です。

コミュニティの規模に応じて、サイト機能を追加する必要があるため、社内工数に余裕をもって運営することがポイントです。

 

ファンコミュニティサービス

既存プラットフォームを利用してコミュニティを運営する場合は、サービス提供元に対する手数料が発生する場合が多いです。

著名人やインフルエンサーも利用するサービスもあるため、使い慣れているユーザーも一定数います。また、コミュニティの規模が大きくなった場合でも、機能面が充実しているため、トラブルなく安心してコミュニティを運営することができるでしょう。

 

各種マーケティング事例

各種マーケティング事例

具体的なコミュニティマーケティングやファンマーケティングの事例を紹介します。事例を参考に自社のマーケティングに活かせるヒントを模索してみましょう。

 

コミュニティマーケティングの事例

コメダ珈琲店のコミュニティマーケティングの事例では、コアファンが増えていく中で、ファンイベントに参加できる人数に制限があったり、地域間での交流に課題を抱えていました。

そこで、公式コミュニティサイト「さんかく屋根の下」を設け、ファン同士が自由に交流できる場を作ることで、リピート率やLTV拡大を図りつつ、ファンに楽しんでもらうコンテンツを用意しました。ファン同士を繋げるきっかけ作りの重要性を示す事例です。

 

ファンマーケティングの事例

KIRIN BEER SALONの事例では、毎回異なるテーマで、人気講師と魅力的なゲスト登壇者と共に、ファンの商品理解を深めるイベントを開催。回を追うごとにファン同士の繋がりが生まれ、キリンビールへの愛が深まるサロンとなっています。

ファン同士が繋がり、商品を五感で楽しむことで、商品に対するロイヤルティが高まる顧客ナーチャリングの視点で工夫が施されている事例であるといえます。

 

※弊社リデルより、ファンコミュニティマーケティングに関する書籍を出版いたしました。
実際の成果に基づいたコミュニティ運用のノウハウを体系的に学べる内容となっております。

ぜひお手に取ってご覧ください。

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ファンと向き合うことがこれからのマーケティングに重要!

本記事ではファンコミュニティの概念や考え方に着目し、解説しました。類似するマーケティング手法と区別して、自社の現状のマーケティング課題を洗い出し、最適な手法を実践していきましょう。

最後にですが、ファンコミュニティマーケティングを成功へ導く鍵は「ファンと真摯に向き合うこと」です。ファンと共にコンテンツや体験を共創することで、商品やサービスに新たな価値が生まれます。

その積み重ねが、売上の拡大や組織の成長といった持続的な成果につながる——それこそが、これからの時代に求められるマーケティングの在り方です。

弊社リデルでは、SNS・インフルエンサーマーケティングで蓄積した7,000社以上の実績データをもとに、企業のファンコミュニティマーケティングを支援しています。
コミュニティ運用に課題を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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