コラム

SNS広告ではターゲティングが成功の秘訣!方法や効果、媒体ごとの特徴を解説

最終更新日 2025年5月16日(Fri)

記事作成日 2024年5月23日(Thu)

LINE、Instagram、Xなど、今では生活の中心になりつつあるSNSは、企業にとってもビジネスにおいて欠かせないツールとなっています。
多くの企業が展開しているSNS広告で成果を出すためには、ターゲティングが重要です。
では、SNS広告を運用する際にどのようなターゲティング手法が活用でき、どのような効果が期待できるのでしょうか。
この記事では、SNS広告におけるターゲティングの種類と効果について解説します。
主要媒体のSNS広告の特徴についても詳しくご説明しますので、SNS広告での成果を最大限に引き出すためにも、ぜひご活用ください。
あわせて、つまずきやすい失敗パターンについてもご紹介していますので、実践前にチェックしておくと安心です。

SNS広告とは?のメリットは細かなターゲティングにあり

SNS広告

SNS広告は、InstagramやX、Facebook、TikTok、LINEなどのプラットフォームを使って配信する広告を指し、SNSマーケティングの施策の1つです。

広告を打ちたい企業は、各ソーシャルメディアのプラットフォーム内に設けられている広告枠にて配信します。

幅広い年齢層に浸透しており、高い拡散性を持つSNSで広告を打てば、効率的かつ効果的な集客ができるため、現在では多くの企業が自社アカウントを作成し、広告運用を行っているのです。

SNS広告のメリットは様々ありますが、その1つに細かなターゲティングができる点が挙げられます。

なぜかというと、SNSアカウントを作成する際に登録した年齢や性別、居住地などのプロフィール情報から精度の高いターゲティングができるからです。

さらに、SNS上でのユーザーのアクション(いいね、シェア、動画再生など)を掛け合わせると、より細かなターゲティングが可能となっています。

【ターゲティングとは】
そもそも、ターゲティングはマーケティングに関するビジネス用語で、自社の商品やサービスを販売する際に、マーケティング対象である顧客を限定することを指します。ターゲティングでは、自社の商品やサービスとニーズがマッチした、購買意欲が高い客層に限定してアプローチができるため、効率良く成果が出せるでしょう。

SNS広告におけるターゲティングの効果

ターゲティング

SNS広告を運用する際にターゲティングを行うと、誰に対して商品やサービス提供するのかが明確になり、そのユーザーに向けての適切なアプローチが可能です。

ここでは、SNS広告のターゲティングで得られる効果について詳しく解説します。

 

商品やサービスの強化ができる

ターゲティングを行うと、顧客のニーズや興味があるものを深く分析できます。

分析から、自社の商品やサービスを届けたい顧客のニーズに合っているのかが見えてくるでしょう。

その結果、商品やサービスを強化でき、完成度を高められるのです。

 

販売効率が向上する

ターゲティングを行って広告を出すと、販売効率が向上します。

なぜなら、ニーズがあるユーザーに限定してアプローチできるため、ターゲティングを行わなかった場合に発生する工程を省けるからです。

もしアプローチするユーザーが明確でなければ、異なるターゲットにマーケティングを発信してしまう可能性がありますが、ターゲティングを行うと、無駄な労力を使わずに商品やサービスに興味がある人だけに効率的にアプローチでき、成約率を上げられるというメリットがあります。

 

客単価が向上する

ターゲティングすると、客単価が向上するというメリットもあります。
ターゲティングをせず、全てのユーザーを狙おうとすると、ニーズとマッチしない人にも購入させようとして、価格競争に巻き込まれてしまうかもしれません。

本当に届けたい人に届けられるようになると、適正な価格での販売が可能になります。

客単価が上がると売上もアップするため、SNS広告におけるターゲティングは重要な役割を果たすのです。

 

広告コストを削減できる

ターゲティングした広告は、商品やサービスに興味を持つ、コンバージョンが期待できるユーザーに限定してのみ広告を配信します。

商品やサービスに興味がないユーザーには広告を配信しないため、無駄な広告コストを削減できるのです。

需要のある顧客層に効率よく広告配信できる仕組みで、費用対効果が高い手法であると言えるでしょう。

 

SNS広告でターゲティングするデメリット

ターゲティング

SNSにおけるターゲティング広告には以下のデメリットもあるのでおさえておきましょう。

  • ユーザーが不快感を抱く恐れがある
  • SNSによって使い分けが必要

ターゲティング広告は、ユーザーの属性やアクションによっては何度も広告が表示される可能性があります。
そのため、しつこく感じたり、監視されているように感じたりするなど、不快感を抱き、企業イメージが悪くなる恐れがあります。

また、広告の配信方法はSNSによって異なるため、使い分けなければならず、専門的な知識が必要なケースもある点を覚えておいてください。

 

SNS広告におけるターゲティングの種類

ターゲティングの種類
ターゲットを決める手法は様々あり、SNSによって効果が得られる手法が異なります。

ここでは、SNS広告の主なターゲティングの種類についてご説明しますので、そのSNSが持つ特性に合った手法を選択しましょう。

 

ユーザー属性ターゲティング

ユーザー自身がSNSに登録したパーソナル情報を元にして行うターゲティングです。

SNSではプロフィール作成時に、

  • 年齢
  • 性別
  • 住んでいる地域

上記の項目など基本情報を登録しますが、これらの情報を広告を出す際に活用します。

「20代の女性に向けて広告を出したい」「東京に住む人にだけ広告を出したい」など、ユーザーのパーソナル情報に合わせてターゲティングが可能です。

指定できる属性はSNSによって異なります。

 

興味関心に合わせたターゲティング

SNSでは、ユーザーが興味や関心がある投稿に対して「いいね」や「コメント」「シェア」などのアクションを起こします。

そこから、ユーザーの趣味趣向を判定して、自社の提供する商品やサービスに関心がある人へ向けた広告が出せるのです。

また商品やサービスを利用していない新規ユーザーに向けたターゲティングとしても有効です。

 

カスタムオーディエンス

SNS外で持っている顧客データのリストを元にターゲティングする手法をカスタムオーディエンスと言います。

具体的には、SNSでのユーザーのIDやメールアドレス、電話番号、サイトの訪問履歴などのデータと、自社で持っている顧客情報を照らし合わせて広告を配信する手法です。

すでに何らかの接点があったユーザーに対してアプローチできるため、全く接点がないユーザーに広告を出すよりも成果を出しやすくなります。

 

リターゲティング

過去に自社のサイトを訪問したものの、購入に至らなかったユーザーに再度広告を配信する手法です。

離脱してしまったユーザーに対して広告を表示させると、購入意欲が再度高まり、コンバージョン獲得に繋がります。

見込み客に対してリターゲティングを行うため、費用対効果も高く、コストパフォーマンスに優れた方法です。

 

類似オーディエンス

類似オーディエンスは、既存顧客と似た傾向を持ち、自社商品やサービスに関心のあるユーザーに対してリーチを広げる手法です。

類似オーディエンスでは、ユーザーの抽出やリストの更新など、設定をしてしまえば自動で行ってくれます。

そのため、複雑な手間をかけず、より多くの潜在顧客にアプローチできるのがメリットです。

主に、InstagramやFacebookでよく用いられる広告手法となります。

 

主要なSNS広告のターゲティング方法

ターゲティング方法

SNS広告でのターゲティングは利用する媒体によって異なります。

SNSによってユーザーの属性が違うため、それぞれに合ったターゲティングが重要です。

媒体ごとのターゲティング方法についてご説明します。

 

Instagram広告の特徴

Instagramは、動画や写真といったビジュアルコンテンツをメインとしたSNSです。
メインユーザーは20代〜30代の女性で、ファッションや美容室、飲食店、旅行など女性に関心の高いジャンルの広告に強くなっています。

Instagram広告で設定可能なターゲティングは以下の通りです。

  • ユーザー属性ターゲティング
  • インタレストターゲティング(興味・関心)
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス

このように、インスタグラムでは細かく設定でき、Facebookのユーザー情報を元にターゲティング設定を行います。

 

X(旧Twitter)広告の特徴

X(旧Twitter)は、140字の文字数制限があり、誰でも気軽に投稿できるプラットフォームで、強い拡散力があるのが特徴です。
Xを利用する男女比率はほぼ同じであるため、広告を配信した場合、男女どちらのユーザーに対してもアプローチできます。

X広告で設定可能なターゲティングは大きく3つに分類されます。

  • テイラードオーディエンス・・・すでに繋がりのあるユーザーに再アプローチ
  • オーディエンスの特性・・・「性別」「年齢」「場所」「言語」といったデモグラフィックを元にターゲティング
  • オーディエンスの機能・・・X上でのアクションからわかる興味関心など

適切にターゲティングできれば、広告運用の目的に合わせたコンバージョンが得られるでしょう。

 

Facebook広告の特徴

実名登録を基本とするFacebookは、自身の情報をアカウントに登録するため、高精度なターゲティングを行えるのが特徴です。
そのため、商品やサービスを届けたい対象ユーザーにピンポイントで広告を配信できます。

Facebook広告では、以下の3つのターゲティングを設定可能です。

  • コアオーディエンス
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス

利用者がプロフィール上で公開している情報や、Facebook上のアクションに基づいて抽出します。

選択できる項目が多く、年齢や性別、地域など細かい設定が可能です。

 

TikTok広告の特徴

BGM付きのショートムービー形式で、視覚と聴覚両方からのアプローチを行えるTikTokは、主に若年層に人気のSNSです。
他のSNSに簡単にシェアしやすいため、企業の広告運用を行う場としても注目されています。

TikTok広告では、大きく分けて4つのターゲティング方法があります。

  • デモグラフィック(ユーザー属性)
  • ユーザーリスト(カスタムオーディエンス・類似オーディエンス)
  • 興味&行動(アクションからわかる興味関心)
  • デバイス(端末を指定して広告を配信)

TikTok広告のターゲティングでは、初めからターゲットを絞り過ぎてしまうと精度が落ちる可能性があるため、初めは広めに設定し、徐々にターゲットを絞るのもおすすめです。

 

LINE広告の特徴

LINEは、月間利用者数9,300万人(2023年1月時点)と日本最大級のユーザー数を誇るコミュニケーションアプリ です。

LINE広告には、以下の4つのターゲティング方法があります。

  • デモグラフィック配信(ユーザーの性別や年齢、性別、地域、OS、趣味・関心、行動、属性からターゲティング)
  • オーディエンス配信(LINE に登録しているユーザーのデータを使用してターゲティング)
  • 類似配信
  • クロスターゲティング(LINE公式アカウントなどで得たユーザーデータを活用してターゲティング)

LINEは利用登録者数が他と比較しても多く、ユーザーの年齢層も幅広いので、より多くの人にリーチしたい企業に効果的です。

 

SNS広告で効果的なターゲティングを実現するための戦略

SNS広告で効果的なターゲティング戦略

SNS広告で成果を最大化するには、単にターゲティング設定を行うだけでなく、戦略的なアプローチが不可欠です。

以下では、効果的なターゲティングを実現するための4つの戦略を紹介します。

 

ペルソナ設計とターゲットの明確化

効果的な広告配信の第一歩は、理想的な顧客像を具体的に描くことです。年齢、性別、職業、ライフスタイル、価値観などを詳細に設定することで、広告の訴求力が高まります。

例えば、「都内在住の20代女性で、美容に関心が高いOL」といった具体的なペルソナを設定することで、ターゲットに響くクリエイティブやメッセージを作成しやすくなります。

 

マーケティングファネルごとの配信戦略

マーケティングファネル(購買プロセス)の各段階に応じて、適切な広告戦略を立てることが重要です。

【例】

  1. 認知:ビジュアル重視の広告。
  2. 興味・関心:ストーリーテリングやユーザーの共感を誘うコンテンツ。
  3. 比較・検討:他社製品との違いやメリットを明確に示す情報提供。
  4. 購買:限定オファーや口コミを活用して購入を後押し。

段階ごとに最適なアプローチを行うことで、効果的な顧客獲得が可能になります。

 

クリエイティブとの一貫性

広告クリエイティブとランディングページ(LP)のデザインやメッセージに一貫性を持たせることは、ユーザーの信頼を得る上で重要です。

広告で使用した色合いやフォント、キャッチコピーをLPでも統一することで、ユーザーに安心感を与え、離脱率の低下やコンバージョン率の向上につながります。

 

ABテストと改善サイクル

広告効果を高めるには、ABテストでクリエイティブやターゲティングを検証し、継続的に改善することが重要です。

例えば、異なる画像やコピーを用いた広告を同時に配信し、どちらがより高いクリック率やコンバージョン率を得られるかを比較します。得られたデータをもとに、広告内容や配信設定を最適化することで、効果的な広告運用が可能になります。

 

SNS広告におけるターゲティング成功事例

SNS広告におけるターゲティング成功事例

SNS広告は「誰に・どのように届けるか」、適切なターゲティングと表現手法の工夫によって、広告の効果は格段に高まります。

ここでは、弊社が支援したInstagramなどのSNSを活用した広告事例の中から、食品・ファッション・ライフスタイルの各業界における取り組みを紹介します。
いずれも、SNSの特性を活かしながらユーザーの共感を得る表現で成果を上げた事例です。

 

食品業界|株式会社湖池屋

老舗スナック菓子メーカーの湖池屋は、Z世代との新たな接点をつくるため、Instagram広告の活用に踏み出しました。

「SNSを使った発信は、宣伝色が強すぎて逆効果になるのでは?」という懸念もありましたが、商品の魅力が自然に伝わるビジュアルやコピーを工夫したことで、想定以上の反響を獲得。体験や共感を重視したクリエイティブが高いエンゲージメントを生みました。

従来のテレビCMや店頭販促だけでは届きにくかった層にもリーチでき、SNS広告の有効性を社内でも実感するきっかけとなった成功事例です。

 

【関連記事:<伝統と革新の融合> 湖池屋がインフルエンサーマーケティングで切り拓く、Z世代への新たな接点

 

ファッション業界|株式会社ジュン

総合アパレル企業の株式会社ジュンは、主力ブランド「ADAM ET ROPÉ」の認知拡大とEC集客強化を目的に、SNS広告の本格運用に踏み出しました。

SNSごとに異なる特性を活かした広告運用と、データに基づく改善を重ねたことで、広告効果は130%向上。社内のデジタルリテラシーも高まり、複数ブランドへの展開が可能となるなど、大きな成果を上げました。

感覚に頼りがちだったクリエイティブ制作も、数値に基づいた判断で最適化され、PDCAの精度が大幅に向上。SNS広告を通じて、ファッション業界でもデータドリブンな戦略が機能することを証明した好例となりました。

 

【関連記事:<広告効果130%増>最新のファッション&SNSトレンドを踏まえたSNS広告運用を展開!

 

ライフスタイル業界|一広株式会社

タオル美術館を展開する一広株式会社は、新規顧客の獲得とEC強化を目的に、Instagramを活用したSNS広告に本格的に取り組みました。

注力したのは、インフルエンサーの投稿を広告として活用する「体験コンテンツ広告」。リアルな使用感や共感を誘う投稿が拡散され、広告として配信することで、費用対効果(ROAS)は850%を記録しました。

また、Instagramの公式アカウントのフォロワーも1万人を突破し、店舗集客やEC購入に繋がる広告基盤が整備されつつあります。ギフト需要の高まりを背景に、SNS広告がライフスタイル商材にも強い効果を発揮した成功事例です。

 

【関連記事:<タオルの力で魅了>一広株式会社がインスタ施策でフォロワー1万3000人達成!費用対効果850%の秘訣

 

SNS広告のターゲティング設定時にありがちな失敗例

SNS広告のターゲティング設定時の失敗例

SNS広告は少額から始められ、誰でも簡単に配信できることが魅力です。

しかし、設定を間違えると効果が出ないまま予算を消化してしまうこともあります。

本章では、弊社でもよく相談を受ける「ありがちなミス」を3つ紹介しますので、広告運用する際のチェックポイントとして参考にしてみてください。

 

配信対象を狭めすぎてリーチが出ない

ターゲットを絞り込みすぎると、広告が十分に表示されず、リーチが伸びない原因になります。「届けたい相手」を意識するあまり条件を重ねすぎると、表示母数が極端に減ってしまいます。

まずはやや広めに設定し、配信結果を見ながら最適なターゲットを絞り込んでいくのが効果的です。

 

広告クリエイティブとターゲット層がズレている

ターゲティング設定が適切でも、広告の見せ方が合っていなければ効果は出ません。

例えば、若年層向けに設定しているのに、堅いトーンや情報過多なデザインでは離脱されてしまいます。

設定した層に刺さるビジュアルやコピーになっているか、事前にしっかり確認しましょう。

 

データ分析をせず感覚で運用してしまう

SNS広告は、配信後のデータをもとに改善していく運用が欠かせません。

「この画像が良さそう」「たぶんこの層に響く」といった感覚頼りの判断では、成果につながりにくくなります。

クリック率やコンバージョン率などの数字を定期的にチェックし、根拠ある改善を重ねることが重要です。

 

SNS広告の特徴を理解してターゲティングの精度を高めよう

ターゲティングの精度

高い拡散力を持つSNSは広告運用に向いており、ターゲティングによって、より精度の高いアプローチができるようになるのです。
これまでSNS広告での成果が思わしくない場合や新規顧客の獲得を狙っている場合は、ぜひこの記事を参考に、ターゲティングについて理解を深めていただけたらと思います。

媒体によってターゲティング方法が異なるため、それぞれの特性を理解したうえで、どのような手法で行うかを検討するのがおすすめです。

あわせて、配信対象の絞りすぎやデータ未活用といったよくあるミスにも注意しながら、継続的な改善を意識することが成果につながります。

 

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