コラム

コンテンツカレンダーの作り方|月初に決める4項目と、ネタ出しを月1にまとめる手順

最終更新日 2026年8月21日(Fri)

記事作成日 2026年8月21日(Fri)

毎日「今日は何を投稿しよう」と考える運用は、確実にどこかで止まります。月初に決めるのはテーマ・目的タグ・公開日・担当者の4項目。本数は気合いではなく稼働時間から逆算し、ネタ出しは毎週ではなく月1でまとめて50本ストックする。この3つを先に固定するだけで、投稿日の朝に企画を考える状態から抜け出せます。この記事では、月次カレンダーの組み方とネタ出しの手順、計画が埋まらないときの逃がし方までを、リデルの運用ナレッジをもとに整理しました。

目次

執筆:リデル株式会社 SNSマーケティングチーム SNS・コミュニティマーケティング専門企業。上場企業を含む7,000社超の支援実績をもとに、SNS運用・インフルエンサー施策の現場ナレッジを発信しています。

「今日何投稿しよう」が止まる理由と、月初に決める4項目

毎日その日の投稿を考える運用は、確実にどこかで止まります。投稿日の朝に企画を考え始め、季節イベントを見逃して直前で慌て、計画外の投稿が増えて本来の柱が消える。崩れ方はいつもこの順番です。逆に、月単位で投稿テーマと本数を先に決めておけば、運用の継続性と分析の精度が両立します。 月初に決める4項目

①月初に固定するのはテーマ・目的タグ・公開日・担当者

月次カレンダーで最初に固定するのは4つだけです。テーマ、目的タグ、公開日、担当者。ここが埋まらないうちは制作へ進みません。

項目 内容
テーマ 4つの柱のうちどの柱か
目的タグ 認知/集客/ファン化のどれか
公開日 曜日と時間まで決める
担当者 撮影・編集・投稿の担当

「思いついたら投稿」をやめると、運用は半分以上ラクになります。テーマ欄に入るのは「4つの柱」のうちどの柱か、という情報です。柱そのものの定義と使い分けはSNSのネタ切れを防ぐ投稿4つの柱で扱っているので、ここでは柱をカレンダーの枠として何本ずつ割り当てるかだけを見ていきます。

②月次で大枠、週次で細部という二段構え

月次の段階で大枠を決め、週次で細部を詰める運用が現実的です。月初に4項目を置き、週次で撮影やキャプションを詰めていく。公開日を曜日と時間まで決めておくと、週次の会話が「いつ出すか」ではなく「どう出すか」に集中します。

本数は稼働時間から逆算する

本数を決める基準は、やる気ではなく使える時間です。使える時間の総量から、月の本数と内訳を先に決めます。

①月8時間で8本、16時間で12本、24時間で16本

月稼働 月本数 内訳例
8時間 8本 リール4/カルーセル3/単発1
16時間 12本 リール6/カルーセル4/単発2
24時間 16本 リール8/カルーセル5/単発3

ストーリーズは別枠で、毎日3〜5枚が目安です。少人数で回す前提の運用設計はSNS運用を週1時間で回す方法でも扱っています。

②柱ごとの枠は4・2・4・2本で割る

柱ごとの枠は次のとおり配分します。この枠に、ネタストックから該当するものを流し込むのが月初の作業です。

目的タグ 本数
お役立ち情報 集客 4本
ブランドの世界観 ファン化 2本
拡散用エンタメ 認知 4本
商品・サービス紹介 集客 2本

③配信タイミングは最初の1ヶ月で自社最適を探す

配信タイミングはターゲットがアクティブな時間に合わせます。通勤前の朝6〜8時、ランチタイムの12〜13時、帰宅後の20〜23時。ただし業種で最適時間は違うので、最初の1ヶ月は時間を分散させ、インサイトで自社最適を見つけます。

カレンダーシートの列構成と、締切の逆算

カレンダーは日付とテーマだけでは回りません。誰がいつまでに何をやるかが同じ表に載っていないと、進捗が見えないまま公開日が来ます。 公開日から逆算する制作スケジュール

①回るシートには9つの列がある

用途
投稿日時 スケジューリング
媒体 Feed/Reels/Stories/X/TikTok
フォーマット 教育/共感/体験など
ペルソナ A/B/C
狙うKPI 認知/興味/検討/行動
担当者 企画/制作/確認/投稿
ステータス 企画中/制作中/確認中/投稿済
投稿URL 実投稿後に貼る
数値ログ 振り返り用

スプレッドシート管理が定石です。Asana、Notion、Trelloでも構いません。ツールよりも、投稿URLと数値ログを同じ行に残せるかどうかが効きます。

②締切はD-20から逆算して置く

マイルストーン 投稿日からの逆算
企画FIX D-20
撮影 D-15
画像制作 D-12〜D-7
文言・キャプション作成 D-10
校閲・修正 D-7
承認 D-5
投稿 D-day

これはフィード投稿の例です。リール・動画は撮影と編集に時間がかかるため、D-25起算を推奨します。締切は公開日の1週間前に置き、当日制作は禁止。最低1週間前ストックを維持します。

③承認が遅れる前提で運用を決めておく

承認フローは契約段階で定義します。48時間以内承認、それ以降はみなし承認、といった形です。それでも遅れる場合はストーリーズで先行公開します。

ネタ出しは毎週やらない。月1で50本にまとめる

ネタ出しを毎週やると、毎週止まります。2〜3ヶ月続けたら枯れる、毎週月曜にネタ出しで止まる。兼任担当者が企画を1人で抱えているケースの定番です。原因は3つに収束します。毎回ゼロから考えている。自分の業務知識を「当たり前」だと思っている。フォロワーからの問いかけを拾えていない。ネタ枯れの本質は「型がない」だけで、気合いでひねり出すのは持続不可能です。 ネタ出しを月1にまとめる4週

①3つの型で出す

月1でまとめて50本出すほうが、質と量の両立がしやすい。使う型は3つです。

  • 型1:7カテゴリ×テーマ法 業種に合わせて7カテゴリ(例:ノウハウ/失敗談/比較/FAQ/用語整理/体験/業界裏側)を決め、毎週各カテゴリから1本ずつネタを出す。
  • 型2:FAQ逆算法 フォロワー・顧客から聞かれる質問を全て棚卸しし、1質問1投稿に展開する。DM・コメントで来た質問は最強のネタ候補。
  • 型3:AIブレスト法 生成AIに「○○業の小規模事業者がInstagramで使えるネタ案を30個」と依頼し、自社に合うものを採用する。

②AIに発注するときに必ず書く5項目

AIへの発注プロンプトには、カテゴリ、プラットフォーム、ペルソナ、4型での3案ずつ、出力形式(タイトル・1枚目コピー・キャプション100字・ハッシュタグ5個)を必ず明示します。ここを省くと使えない案が返ってきます。

③4週の割り振りと、かかる時間

作業
第1週 ペルソナ起点でシーン×悩みを30個列挙
第2週 4型で切り口を120案(30×4)量産、AIで増幅
第3週 30案に絞り込み、Who/What/Howで企画書化
第4週 制作開始、来月のネタ出しに着手

月20本運用なら月8〜12時間が目安です。細切れにやるより、集中して2日でまとめたほうが効率的です。ネタストックの管理項目は4つ。テーマ、カテゴリ、フォーマット、ステータス。外注やアルバイトにネタ出しを依頼する場合の標準は、作業時間0.5h〜1h、提出数1〜2案、参考になりそうな最近のInstagram投稿URLを2〜3本添付、過去配信内容を踏まえる(重複防止)です。ボツ企画は捨てずに残します。別フォーマット・別シーズンで再生できます。

ペルソナ起点で切り口を量産する

ネタが出ないときは、発想力ではなく起点が足りていません。ペルソナの1日/1週間/1年を時系列で書き出し、シーンごとに「何を考えているか」「何に困るか」を列挙します。

①シーン×悩みの組み合わせから出す

シーン(20代女性会社員の例) 悩み・関心
起床直後 寝坊した、髪が決まらない、メイクの時間がない
通勤中 SNS、ニュース、ポッドキャスト、暇つぶし
昼休み ランチ選び、午後の眠気、同僚との雑談
帰宅後 疲労、夕食、推し活、お風呂、スキンケア
就寝前 1日の振り返り、明日の不安、リラックス、SNS

シーン×悩みの組み合わせから企画ネタを量産できます。ペルソナの設計そのものはペルソナは1人に絞るで扱っています。

②切り口は4つの型で振る

切り口型
ストレート実用情報 「◯◯のやり方」「◯◯選ぶ基準5つ」
共感あるある 「◯◯あるある」「これ私だけ?」
ポエティック 短文+情緒的写真・映像「この時期、◯◯が増えた気がする」
ゆるい系/日常切り取り 軽い小ネタ、絵文字込みで親しみ重視

③伸びた投稿の構造を30本溜める

加えて、伸びている投稿の構造分解を溜めます。視覚的フックは何か(食欲喚起・意外性・音楽との同期)、1枚目のコピーフォーマットは何か、キャプションに保存・シェア促進フレーズがあるか、動画なら冒頭3秒の動き・色・音。自分のジャンルで伸びている投稿の構造をスプレッドシートで30本溜め、企画時に参照する運用が定着しています。保存されやすい型はInstagramで保存されない投稿の直し方で整理しています。 他媒体・他業界からの転用も効きます。食品ブランドの体験設計を不動産の内見シーンへ、B2B SaaSのHow-to動画をB2Cコスメの成分解説へ、アパレルのスタイリングを家具のコーディネートへ。業界の中で考えるより、業界の外から借りるほうが差別化されたネタが生まれます。過去半年分のレポート・オリエン資料・議事録をAIナレッジに投入しておくと、担当者交代後も「このアカウントの判断基準」が引き継げます。

埋まらない時の逃がし方

完璧に守ろうとすると破綻します。計画は守り切らない前提で運用し、ズレを吸収する仕組みを先に用意します。

①1週間のズレはOK、月末70%で合格

状況 扱い
1週間以内のズレ OK(投稿順の入れ替え可)
2週間以上の遅れ 企画の見直しサイン
月末時点の達成率 70%達成できていれば合格

達成率が低いことを責めると担当者が疲弊します。月末70%で合格という基準は、走り出す前に共有しておきます。

②月20本のうち3〜5本を予備枠にする

枠そのものにも余白を作ります。月20本投稿のうち3〜5本を予備枠にし、トレンド乗り、話題ネタ、撮影スリップ補填、ニュース対応に充てます。季節企画は4〜6本/月に抑え、残りはペルソナ起点の通年企画で構成します。季節企画は競合と被るため、差別化軸を必ず入れます。

③マンネリ化したときの4ステップ

  1. ペルソナを再確認する
  2. 他業界事例を3つ持ち込む
  3. 外部メンバーにブレストを依頼する
  4. 3ヶ月のフォーマット占有率を見直し、最も使っていないフォーマットを強化する

年間・月次・週次の3層と、月次編集会議

カレンダーは1枚では足りません。管理単位を3層に分けます。

①管理単位を3層に分ける

管理単位
年間 四半期ごとのテーマ/重点キャンペーン
月次 投稿数・フォーマット比率・KPI目標
週次 制作タスク・撮影スケジュール・確認フロー

②キャンペーンもタイアップも同じカレンダーに載せる

キャンペーン・タイアップは通常運用と別管理されがちですが、必ず統合カレンダーに載せます。キャンペーン期間とタイアップ投稿のタイミングを整合させ、Post Ad配信開始日と通常投稿をすり合わせ、インフルエンサーの投稿日と公式アカウント投稿を連動させる。媒体連動も設計に入れます。InstagramからXやThreadsへは当日に短縮版・引用付きで再発信、InstagramリールからTikTokやYouTube Shortsへは細部編集を変えて再利用、キャンペーンはLINEで限定先行してInstagramで認知拡大、という組み方です。 方向転換する場合は移行カレンダーを引きます。Month 1で旧70%・新30%、Month 2で50%・50%、Month 3で30%・70%、Month 4以降は新100%。急変させると既存フォロワーが大量離脱します。アルゴリズム変更への対応も同じ思想で、基本構造は維持、フォーマット比率を月次で微調整、全面改修は四半期に1度までの3つで安定運用します。

③月次編集会議で見る5つの論点

月1回、90〜120分が目安です。短すぎると論点が消化できず、長すぎると意思決定が鈍ります。

  • 次月の特殊イベント/キャンペーン
  • 直近の伸び投稿/低調投稿の振り返り
  • フォーマット偏りチェック(3型以上で展開できているか)
  • ペルソナ仮説の検証(実反応との乖離はないか)
  • 競合・業界アカウントの参考事例3〜5本

業務委託・代理店と分担する場合の標準は7項目です。全体進行管理・クライアントワーク、アカウント戦略・投稿企画設計、制作イメージ設計・クリエイティブ管理、投稿管理、クリエイターディレクション(報酬管理含む)、クライアントコミュニケーション/進行共有、レポーティング・分析・PDCA。各項目に目安時間を設定し、稼働内容を見える化します。

コンテンツカレンダーについてよくある質問

①月何本が適正ですか

稼働時間から決めます。月8時間なら8本(リール4/カルーセル3/単発1)、16時間なら12本、24時間なら16本。ストーリーズは別枠で毎日3〜5枚です。

②カレンダー通りに進みません

1週間以内のズレは投稿順の入れ替えで吸収してよい。2週間以上の遅れは企画の見直しサインです。月末時点で70%達成なら合格として運用します。予備枠を月20本中3〜5本確保しておくと吸収しやすくなります。

③ネタ出しはどのくらいの頻度でやるべきですか

毎週ではなく月1でまとめて50本。月20本運用なら月8〜12時間、集中して2日でやるほうが効率的です。第1週にシーン×悩みを30個、第2週に4型で120案、第3週に30案へ絞り込み、第4週から制作に入ります。

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