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インフルエンサーマーケティングの企業案件相場と費用対効果を高める3つのポイント
最終更新日 2026年10月28日(Wed)
記事作成日 2022年9月5日(Mon)

「インフルエンサーマーケティングって、どのくらい費用がかかるの?」「費用対効果が見合うのか不安…」そんな企業担当者に向けて、当記事ではインフルエンサーマーケティングの費用相場や内訳、成果を高めるために押さえておきたい3つのポイントを解説します。
目次
執筆:リデル株式会社 SNSマーケティングチーム
SNS・コミュニティマーケティング専門企業。上場企業を含む7,000社超の支援実績をもとに、SNS運用・インフルエンサー施策の現場ナレッジを発信しています。
インフルエンサーマーケティングの現状と課題とは?
影響力と親近感を兼ね備えたインフルエンサーによるPRが注目を集める一方で、市場の飽和による「広告感への警戒」や、費用対効果の不透明さから導入をためらう企業も増えています。 従来の広告塔である芸能人や有名人でもなく、しかし単なる一般人でもない。消費者と同じ目線で親近感がありながらも、「憧れのあの人」でもある…、そんな発信力のあるインフルエンサーの方々にこそできる広報に着目が集まっています。 参考記事:インフルエンサーの意味とは?マーケティングへの活用方法や注意点 ですが、インフルエンサーマーケティングも徐々に数が増え、飽和してきているのも事実。「PR投稿」というものが浸透してくると、「広告」感が強くなり、SNSユーザーの中に警戒されてしまうのでは?との心配や、まだまだ発展中の分野のため相場や効果が不透明で、企業側としては導入に足踏みしてしまうこともあるのではないでしょうか。 そこで本コラムでは、「企業案件の費用相場」「効果的なマーケティング戦略」「基本的な手順」をまるっとまとめ、「これからインフルエンサーマーケティングを導入したい!」という方には費用や効果などをよりクリアにイメージしていただけるように、すでに運用を始めていて「現在の導入状況を改めて見直したい」という方にはより効果的にマーケティングを実践する次の一手を見極めるヒントになるよう、インフルエンサーマーケティングの費用実態、その最先端をお届けいたします。 ぜひ自社のプロダクトやそのターゲット層をイメージしながらご覧になってみてください。
費用の良し悪しは「リーチ単価」で判定する
費用が高いか安いかは、見積書の合計額では判断できません。同じ100万円でも、届いた人数が20万人なら1人あたり5円、5万人なら20円です。先に見るべきはこの「リーチ単価(CPR=費用÷リーチ人数)」で、ここを基準に置くと、各社の見積もりを同じものさしで比べられるようになります。 当社の案件横断データでは、リーチ単価はおおむね次のように分布しています。
| リーチ単価(費用÷リーチ人数) | 読み方 |
|---|---|
| 3.40円以下 | 上位25%。ターゲットと起用がかみ合っている |
| 5.60円以下 | 上位50%。標準的な水準 |
| 10円超 | 改善余地あり。起用人数・フォーマット・予算の分け方を見直す |
| 20円超 | ターゲットまたは起用のミスマッチを疑う |
※本記事の数値は、当社が蓄積したSNS・インフルエンサー施策のナレッジにもとづく目安・傾向値であり、成果を保証するものではありません。実際の金額や指標は、業種・商材・フォロワー構成・時期によって変動します。単一の数値だけで良し悪しを決めず、業種中央値・直接競合・前月比と並べて相対的に判断してください。
見積もりを受け取ったら、「この金額で、何人に届く想定か」を必ず聞いてください。答えが返ってこない、あるいはフォロワー数の単純合計で説明された場合は、リーチの根拠が置かれていない可能性があります。フォロワー数と実リーチは比例しないため、「フォロワー数×人数=想定リーチ」の積算は大きくずれます。
インフルエンサーマーケティングにかかる費用の内訳とは?
インフルエンサーマーケティングには、インフルエンサーへの報酬だけでなく、専門会社へのディレクション費用、プラットフォーム利用料、商品代金、二次利用費など様々な費用が発生します。 具体的な費用内訳には、以下のような項目があります。
インフルエンサーへのPR報酬
インフルエンサーに自社商品について投稿してもらう際の依頼報酬です。多くの場合、「フォロワー数 × フォロワー単価」で見積もられます。フォロワー単価の目安は3〜6円/フォロワーで、フォロワー1万人なら3万〜6万円が一つの目安になります。 注意したいのは、フォロワー数が増えるほど1名あたりの金額は上がるのに、フォロワー単価(円/FW)は下がっていく点です。逆に1万フォロワー以下では、人数に関係なく発生する固定費の比重が大きくなるため、円/FWは高めに出ます。これは割高だからではありません。小規模な起用では、こう出るのが正常です。 投稿形式でも手間が変わるため、単価は動きます。当社データでの相対比はリール : カルーセル有りフィード : カルーセル無しフィード ≒ 30 : 21 : 17。同じ人に頼んでも、リールは静止画フィードの2倍近くになると考えておくと見積もりのズレが減ります。なお同一インフルエンサーへの複数回投稿は、2回目以降を1回目の7〜8割程度に下げる組み方が多く見られます。
ディレクション費用
インフルエンサーの選定や管理、インフルエンサーとの連絡などの全般的な舵取り(=ディレクション)を、インフルエンサーマーケティングの専門会社に代行してもらう場合にかかる費用です。 ディレクション費用は、必ず投稿形式ごとに分かれているかを確認してください。静止画フィード・カルーセル・リールでは確認と調整の工数がまったく違うため、形式で分岐していない見積もりは、どこかで実態とずれます。 施策全体の進行管理費(プロジェクトマネジメント費)が別建てになることもあります。目安はシンプルな案件で5%、標準で10%、キャンペーンや複数施策の複合・長期案件で20%です。
プラットフォーム費用
インフルエンサーと企業を繋げるプラットフォームサービスを利用する場合にかかる利用料です。利用料率は15〜20%程度が目安になります。 ここで見落としやすいのが「何に対して何%か」です。分母を「インフルエンサー報酬+ディレクション費用」に限り、送料・広告配信費・下書き確認費などを分母に含めない設計が明快で、後から金額が膨らみません。見積もりを比べるときは、利用料率の数字だけでなく分母の範囲まで揃えて比較してください。
PR商品の代金と送料
インフルエンサーに実際に自社の商品を使用してもらう場合にかかる、商品そのもののコストと送料です。 商品代と送料のほかに、インフルエンサーに求める「行動の重さ」が単価そのものを押し上げます。当社の整理では、商品送付のみ < EC購入・アプリDL < 来店 < 時間拘束・宿泊の順に負荷が上がり、それに応じて報酬も上がります。「店舗に行って撮影してほしい」といった条件は、商品送付だけの案件と同じ単価では成立しません。企画段階で行動の重さを決めておくと、見積もりの手戻りがなくなります。
二次利用費
起用したインフルエンサーが投稿した内容や写真を自社のPRに再活用する場合、二次利用費がかかります。インフルエンサーの許可なく投稿を利用することは著作権の侵害につながってしまうため、必ず許可を取得する必要があります。二次利用が事前に決まっている場合は、あらかじめインフルエンサーと交渉しておくことが適切でしょう。 二次利用費は「使う範囲」と「使う期間」で決まります。投稿をそのまま広告配信に使うのか、自社サイトや店頭POPまで広げるのか、期間は3か月か1年か——この2つが決まっていないと金額は出せません。広範囲の二次利用やブランドコンテンツ広告への展開は、分散が大きいため「別途見積もり」として切り出すのが実務的です。
単価を動かす7つの変数
見積もりの数字がブレる原因は、たいてい前提が決まっていないことにあります。金額を聞く前に、次の7つを先に決めてください。
| 変数 | 単価への効き方 |
|---|---|
| フォロワー帯 | 上がるほど1名単価は上がるが、フォロワー単価(円/FW)は下がる |
| 投稿形式 | 動画(リール)>カルーセル>静止画フィードの順に上がる |
| セグメント条件 | ジャンル×年齢×性別×地域と条件が増えるほど募集難度が上がり、単価も上がる |
| 行動負荷 | 送付のみ<EC購入・DL<来店<時間拘束・宿泊の順に上がる |
| スケジュール | 準備期間が短いほど上がる(下の特急料金) |
| 二次利用 | 投稿以外(広告・自社サイト・店頭)への利用は範囲と期間で別料金 |
| 投稿回数 | 2回目以降は逓減させるのが一般的(1回目の7〜8割) |
このうち、後から効いてくるのがスケジュールです。通常の準備期間を1か月とすると、残り21日を切ったあたりから特急扱いになります。目安は22〜29日で軽微、15〜21日で+15%前後、14日以内で+25%前後。しかも個別交渉型では、特急料金が乗るだけでなく募集が難しくなって単価自体も上振れします。費用を抑える一番簡単な方法は、早く動くことです。
代理店が入ると、見るべき金額は2つになる
代理店を経由する場合、金額は1つではありません。「代理店がエンドクライアントに請求する額(エンド提示額)」と「制作側が代理店に請求する額」の2つが存在し、その差がマージンです。マージン率は一般に10〜20%程度で、代理店の関与度が高いほど上がります。 発注側が確認しておきたいのは「契約と請求の相手は誰か」の1問だけです。ここが曖昧なまま進むと、途中でスコープが変わったときにどちらの金額を直すのかが分からなくなります。なお見積もりの合計は1,000円単位に丸めたものが多く、端数調整が「○%OFF」ではなく金額で示されているか、ここも確認しておきたいところです。
インフルエンサーマーケティングとWeb広告の費用・効果の違いとは?
クリック課金型のWeb広告に対し、フォロワー数課金型のインフルエンサーマーケティングは、フォロワー属性を絞って潜在層へピンポイントにアプローチできるため、高い費用対効果が期待できます。 現在Web広告を利用しておられ、これからインフルエンサーマーケティングの導入を検討・併用しようとお考えの方はぜひ現在の経費や人的コストとあわせて検討にご活用ください。
Web広告とインフルエンサーマーケティングの費用相場と課金形態の違い
多くのWeb広告が「クリック数」や「表示回数」で課金されるのに対し、インフルエンサーマーケティングは「フォロワー数(1フォロワーあたり3〜6円が目安)」を基準に費用が発生します。 まず、Web広告の種類ごとの費用相場は以下のようになっています。
| 広告種別 | 課金形態 | 費用相場 |
|---|---|---|
| リスティング広告 | クリック課金 | 1円〜数百円/1クリック |
| SNS広告 | クリック課金 | 20円〜数百円/1クリック |
| クリック広告 | クリック課金 | 10円〜数百円/1クリック |
| インプレッション課金型 | 表示につき | 10円〜数百円/1,000回 |
| PV数型 | PV数 | 10万円/1万プレビュー |
| インフルエンサーマーケティング | フォロワー数課金 | 3円〜6円/1フォロワー |
既存のWeb広告の多くが取り入れているクリック課金型は、「1クリックあたりで料金が発生する」仕組みです。それに対して、インフルエンサーマーケティングはフォロワー数に対して費用が発生します。つまり、商品ページがクリックされなくても、フォロワー数が多いほどコストがかかる仕組みです。 それだけを聞くと、「Web広告の方がコストパフォーマンスが良いのでは」と感じたり、「コストがかかる分、インフルエンサーマーケティングは効果検証のPDCAを回しづらそう…」と思われたりするかもしれませんね。ですが、ここでポイントになるのは、従来のWeb広告と異なり、インフルエンサーマーケティングの最大の武器は、「フォロワーの属性を絞ってアプローチできる」点であるということです。 それぞれのメリット・デメリット 「フォロワーの属性を絞ることができる」というメリットはどういうことか。インフルエンサーはひとりひとり、得意な分野や関心を集めている分野が異なっており、自ずとそのフォロワーも「その分野・商品に関心がある層」がメインになります。そのため、フォロワーの属性を分析し、PRしたいプロダクトによりマッチするインフルエンサーを起用することで、商品に対して潜在ニーズがある層に絞ってアプローチできるのです。 近年はSNSから得た情報を元に購入を決める顧客が増えています。だからこそ、やみくもに不特定多数を対象とした広告を打つのではなく、元より商品購入者の層に近い性質のフォロワーにピンポイントでアプローチできるインフルエンサーマーケティングは、従来のWeb広告と比較して費用対効果が高くなります。SNSが普及した今だからこそ、より精度高く、数多くの潜在ユーザーにリーチすることができる仕組みが有効になってくるのです。 もうひとつのポイントは、インフルエンサーのフォロワーは、基本的にそのインフルエンサーのファンである、というSNSの構造を利用できる点です。ニーズや関心にかかわらず目に入ってしまうWeb広告と異なり、「いつも見ているフォロー相手」「自分からフォローした相手」の投稿であることで、PR投稿であっても受け入れられやすく、商品購入への心理的ハードルが低くなる傾向があるのです。 みなさんも、広告を見ただけでは購入に至らなかった商品を、親しい知人からのすすめや口コミが後押しになって購入したという経験があるかと思います。それだけ、身近に感じる他者からのレコメンドは購買行動に影響を与えるのです。 そのため、依頼時にはフォロワー数に応じたある程度のまとまった費用が発生しますが、投稿を依頼する前にインフルエンサーのフォロワー層を十分に分析することで、1回の投稿でも大きな広告効果が得られるのです。 無差別に配信・閲覧されるタイプのWeb広告はもちろん、インターネット上の行動と紐づけてターゲット広告が表示される場合も、やはりWeb広告は「広告」だと認識されるため、スルー(読み飛ばし)されたり、警戒されたりしやすい傾向があります。その点、インフルエンサーと消費者の「フォローとフォロワー」という関係性は、まずスタートラインでその壁を取り払うことができていると言えます。 もちろん、従来のWeb広告にも、比較的安価に出稿できるといった点や、そのため効果検証のPDCAが回しやすいといったメリットもあります。広告が十分な反響を生んでいると感じられる場合は、Web広告も引き続き有効な手段でしょう。ですが、コロナ禍以降、Webの利用者の年齢層や利用頻度もぐっと広がって増えてきているのが現状です。その大海の中で、自社のプロダクトにニーズを感じる層に適切に・効率的にメッセージを届けたい、と思われるなら、インフルエンサーマーケティングの持つ強みをぜひ積極的に活用してみてはどうでしょうか。 広告比較のまとめ
| インフルエンサーマーケティング | Web広告 | |
|---|---|---|
| メリット | ・あらかじめフォロワーの傾向分析ができるため、費用対効果が高い ・インフルエンサーのファンが主に投稿を見るため、受け入れられやすく、商品購入のハードルが低い |
・比較的安価に出稿できる ・配信量と予算を即時に調整できる |
| デメリット | ・投稿後に内容を差し替えられない ・リーチ数を事前に保証できない |
・「広告」として読み飛ばされやすい ・フリークエンシーが上がると単価が悪化する |
予算を倍にしても、リーチは倍にならない
Web広告の感覚のまま「予算を増やせばその分届く」と考えると、インフルエンサー施策では必ず外します。当社の案件横断データでは、予算帯が上がるほどリーチ単価は悪化します。
| 1案件あたりの予算帯 | リーチ単価の中央値 | リーチ率の中央値 |
|---|---|---|
| 〜50万円 | 4.9円 | 21.9% |
| 50〜100万円 | 13.4円 | 20.0% |
| 100〜300万円 | 24.2円 | 16.2% |
| 300〜500万円 | 18.1円 | 14.0% |
100〜300万円帯のリーチ単価は、50万円未満帯のおよそ5倍です。理由は単純で、予算を1案件に集中させると起用人数が増え、1人あたりのリーチが圧縮されるためです。実際、起用人数別のリーチ率は3〜5名で29.5%、6〜10名で24.8%、11〜20名で20.0%、21〜50名で14.1%、51名以上で13.9%と、人数が増えるほど下がります。 年間予算が300万円あるなら、300万円を1本にまとめるより、50万円の施策を6本に分けたほうが総リーチが大きくなる可能性が高いと考えてください。分けることで、1本目の結果を2本目の起用条件に反映できるという副次効果もあります。
エンゲージメント率0.8%を超えた投稿は、広告に転用すると単価が下がる
インフルエンサー施策とWeb広告は、つなげて使うと費用対効果が変わります。実際に伸びた投稿を、そのまま広告配信に回す方法です。 転用するかどうかは、次の3条件のうち2つ以上を満たすかで決めます。
| 転用ゲート(3つのうち2つ以上) | しきい値 |
|---|---|
| エンゲージメント率 | 0.8%以上 |
| 保存率 | 0.3%以上 |
| フォロワー外リーチ比率 | 30%以上 |
当社データでは、エンゲージメント率0.8%を超えた投稿を転用すると、クリック単価が半額から3分の1程度まで圧縮されます。元投稿のエンゲージメント率が2.0%以上なら転用後のクリック率は6.0〜10.7%、1.0〜2.0%なら4.9〜5.7%、0.8%未満は転用非推奨という階段が確認できています。 参考までに、パートナーシップ広告の実測値はCPM(トラフィック目的)の中央値691円、CPM(リーチ目的)228円、クリック率5.74%、クリック単価11円。配信手数料は一律20%で、グロス提示額の8割が実配信金額になります。
インフルエンサーマーケティングの費用対効果を最大化する3つのコツとは?
費用対効果を高めるためには、ターゲット層に合った「インフルエンサーの適切な選定」、嫌悪感を抱かれない「自然な投稿」、そしてインフルエンサー自身に商品を「自分ごと化」してもらうことが不可欠です。 ここからはインフルエンサーマーケティングの効果をより高める3つのポイントについて紹介します。
コツ1:PR投稿を依頼するインフルエンサーを適切に見極める
自社商品のターゲット属性とフォロワー層が最もマッチするインフルエンサーを選定することが、マーケティング成功の第一歩となります。 ここで費用に直結するのが「フォロワー数が多い人ほど効率がよい、とは限らない」という事実です。当社のタイアップ実績を横断すると、フォロワー1万人未満中心(マイクロ)のリーチ率中央値は41.29%で、1〜10万人中心(ミドル)の31.06%を10ポイント上回ります。エンゲージメント率でもマイクロ0.89%・ミドル0.80%とマイクロが優位です。 さらに、10万フォロワーを超えるインフルエンサーでは、リーチ率が0.22〜5.09%まで沈む実例が複数あります。フォロワー数が示すのは届く上限であって、実際に届いた人数ではありません。単価の高い大型起用に予算を寄せる前に、フォロワー基盤の濃さ(コメントの中身、保存のされ方、フォロワー外への広がり)を見てください。 最適なインフルエンサーが見つからなかったり、絞り込めなかったりする場合は、インフルエンサーマーケティング会社に依頼する方法もあります。具体的にはコラム後半の「インフルエンサーマーケティングに取り組む手順」をご覧いただき、自社のPRにあったインフルエンサーの選定を検討してみてください。
コツ2:広告感の強い不自然な投稿は避ける
過度な宣伝色はフォロワーに不信感を抱かせ逆効果になるため、企業の理念を伝えた上で、インフルエンサーの普段のトーンや個性を活かした発信を任せることが重要です。 広告感の強さは、数字にはっきり出ます。当社データでは、冒頭3秒で商品の物撮りが画面の50%を超えると再生数が1万未満に沈み、直近9投稿のうち7〜8本がPR投稿だと初速のアクションが落ちます。スタジオ撮影は生活圏撮影と比べてリーチが半減し、エンゲージメントも3割減。同じ日に2本連投すると、2本目のリーチは87%落ちます。 逆に、効く要素もはっきりしています。
| 投稿の条件 | リーチ率の倍率(全体中央値20.7%に対して) |
|---|---|
| UGC・口コミ訴求を軸にする | ×3.26 |
| シリーズの第2弾として出す | ×2.67 |
| アンバサダーとして3か月以上継続する | ×2.47 |
| スタジオではなく生活圏で撮影する | ×2.31 |
| 動画にテロップ・字幕を入れる | ×1.74 |
| タイアップタグ(PR表記)を付ける | ×1.64 |
タイアップタグは、付けると数字が落ちると思われがちですが、実際は付けないほうが落ちます。未実施の場合、リーチが最大で5.9分の1まで落ちた実例があります。ステルスマーケティング規制の観点でも必須であり、広告感を恐れて外す判断は、費用対効果の面でも逆効果です。 なお、これらの倍率を単純に掛け合わせないでください。母集団が重複するため過大になります(タグ×テロップ×生活圏撮影で6.6倍といった非現実的な値が出ます)。 広告感が強いと不信感を抱かれ、せっかくのPRが逆効果になることも。商品はもちろん、インフルエンサー本人のイメージダウンにもつながってしまう可能性があります。せっかく消費者と近い目線での発信を行ってもらえるインフルエンサーという役割の方に依頼するのですから、その人の普段の投稿と、雰囲気や個性に一貫性を持たせることがポイントです。このあたりは、インフルエンサー本人の方が慣れていることもしばしばです。プロダクトのコンセプトや企業の理念をしっかり伝えた上で、その人らしい投稿になるよう、細部の見せ方やプロデュースについてはお任せすることも重要です。
コツ3:インフルエンサーにプロモーションを自分ごと化してもらう
単なる作業の「丸投げ」ではなく、プロモーションの目的やターゲットをしっかり共有し、共感して取り組んでもらうことで、質の高いアイデアや成果に繋がる投稿が引き出せます。 インフルエンサーの投稿からLPに遷移してもらうためには、投稿の内容が重要です。 意図せぬ内容を記載されて効果の薄いPRにならないようにするためにも、インフルエンサーに丸投げで発注をせずしっかりと今回のプロモーションの目的やターゲットを伝えましょう。 しっかりとプロモーションの意図を説明することで、インフルエンサーとしても自分ごと化につながり、各SNS媒体で目的達成につながる投稿内容のアイデアを発案してもらえる可能性があります。 インフルエンサーに「丸投げ」することとインフルエンサーと協力してPR投稿する場合ではプロモーションの効果が大きく異なることもよくある事例です。 プロモーションの意図をしっかりと説明したり、関係性をしっかりと構築する、プロモーション成功時にインセンティブを配布するなどインフルエンサーに自分ごと化してもらうための施策も考えていくことが重要となります。
3つのコツが効いたかを確かめる数値ライン
コツを実行したあと、「うまくいったのか」を判断する線を先に決めておくと、次回の予算配分がぶれません。当社が使っている基準は次のとおりです。 まずエンゲージメント率は、すべての業種で1.5%を目標にするのは現実的ではありません。業種で中央値が違うためです。
| 業種 | エンゲージメント率の中央値 | 第1四分位 | 第3四分位 |
|---|---|---|---|
| 食品 | 2.06% | 1.02% | 6.23% |
| 自治体 | 1.40% | 1.14% | 1.65% |
| アパレル | 0.99% | 0.75% | 1.48% |
| 家電 | 0.96% | 0.45% | 0.96% |
| コスメ | 0.80% | 0.40% | 1.98% |
| 美容家電 | 0.65% | 0.65% | 0.65% |
| 全体 | 0.82% | — | — |
エンゲージメント率は(いいね+コメント+保存+シェア)÷リーチで計算してください。フォロワー数を分母にすると休眠フォロワーを含んでしまい、実力より低く出ます。 保存率は全体の中央値が0.24%で、0.5%を超えれば上位20%、1.0%を超えれば上位4%です。保存は「後から見返される=購買検討に効いている」シグナルなので、検討期間の長い商材ほど重視する価値があります。熱量の強さはシェア > 保存 > DM > コメント > いいねの順に読むと、数字の意味を取り違えません。
インフルエンサーマーケティングを実践する5つの手順とは?
実践にあたっては、「目標設定」「SNS・インフルエンサーの選定」「依頼」「投稿内容の決定」「効果測定」という5つのステップを踏んで進めていきます。 ここまでの「費用相場」や「費用対効果」、そして「3つのポイント」について頭に入れていただければ、いよいよ実践です。いざインフルエンサーマーケティングを実践するとなったらどのような手順で進めれば良いのか、導入までの流れを見ていきましょう。
手順1:明確な目標と数値を決める
「認知拡大」や「購買促進」など、何を目的としていつまでにどのような成果(数値目標)を出したいのかを明確に設定し、戦略の軸を定めます。 目標値は1点で置かず、「最小・標準・上振れ」の3シナリオで置いてください。当社の実績でも、過大なリーチ目標は未達を生む最大の原因でした。直近30日のインフルエンサー基盤と起用人数から逆算して幅で示せば、関係者の期待値も揃います。 そもそも商品を購入してもらうことが目標なのか? まずは認知拡大が目標なのか? といったふうに、何を目的としてインフルエンサーを活用するのかを定めましょう。具体的な数値目標や目標期間も同時に検討しましょう。ゴールや道筋を明確にすることで、適切なSNSやインフルエンサーの選定がしやすくなりますし、その後の修正や効果検証もずっとしやすくなります。
手順2:目的とターゲットに合ったインフルエンサーとSNSを選択する
設定した目標やターゲット層に応じて、拡散力の高いTwitter(X)やTikTok、視覚訴求のInstagram、解説向きのYouTubeなど、最適なプラットフォームとインフルエンサーを選定します。 媒体と同時に投稿フォーマットの組み合わせも決めておくと、同じ費用でも結果が変わります。当社データでのリーチ率の中央値は、リール単独30.0%、フィード+リール+ストーリーズの3点セット22.8%、フィード+リール20.0%、フィード単独14.1%。リーチの実数では3点セットが最も大きく(中央値87,867)、効率ではリール単独が最も高くなります。認知を広げたいなら3点セット、単価を抑えたいならリール単独、と使い分けてください。 同じインフルエンサーでもSNSによってファン層がまったく異なるというデータもあります。ターゲットによってSNSを使い分けることも有効です。プロダクト自体の性質によっても、潜在ユーザー層が日常的に利用しているSNSに偏りがある場合がありますから、ターゲットがメインで利用しているSNSを選択することも重要です。
手順3:専門会社を経由するか直接インフルエンサーに依頼をする
手厚いサポートや確実性を求めるなら専門会社へ、コストを抑えたい場合は直接DMで依頼するなど、費用対効果を踏まえて依頼方法を決定します。 見積もりの見た目から依頼方式を見分けることもできます。プラットフォーム利用料の行があれば公募型、タイアップ費が1行に丸められていれば個別交渉型です。公募型は報酬・ディレクション・利用料に分解して開示されるぶん比較しやすく、個別交渉型は1名からでも頼めて条件の自由度が高いという違いがあります。
| 観点 | 個別交渉型 | プラットフォーム公募型 |
|---|---|---|
| 見積もりの見た目 | タイアップ費を1行に丸める | 報酬/ディレクション/利用料に分解 |
| プラットフォーム利用料 | なし | あり(15〜20%程度) |
| 最低人数 | 1名からでも可 | まとまった人数が前提になりやすい |
| インフルエンサーの探し方 | 個別にリストアップして交渉 | プラットフォーム上で公募・応募 |
インフルエンサーマーケティングキャスティング会社を通して依頼する場合 自社にあったインフルエンサーの採用代行に加え、ディレクションを行ってくれる場合があります。ディレクション費用やプラットフォーム使用料などがかかる場合があるため、その分費用は高くなります。 直接依頼する場合 依頼したいインフルエンサーがすでに決まっている場合、直接DMで依頼する方法もあります。自社でディレクションやキャスティング等の連絡を取る必要がありますが、費用はインフルエンサーマーケティング会社利用時と比較すると抑えられる可能性があります。 しかし、その場合のデメリットもあります。インフルエンサーの情報が、投稿している記事という表面しか見えないことが多いため、いざ依頼をしてみた後に自社に適切でないインフルエンサーの関心・傾向があることがわかったり、アサインしたインフルエンサーのフォロワーが活発でなく、PRの効果が低くなったりしてしまう場合があります。あくまで依頼金額のみでなく、費用対効果を踏まえてどちらの方法で行うか検討しましょう。
手順4:インフルエンサーの個性を活かした投稿内容を決める
商品のコンセプトを共有した後は細かく縛りすぎず、インフルエンサーのクリエイティビティや自由度を活かした自然なPR投稿を作成してもらいます。 インフルエンサーと利用SNSが決まったら、具体的な投稿内容を決めます。どういった投稿が見られやすいのかなどは、インフルエンサーの方が熟知している場合もあります。また、先ほどもお伝えした通り、広告らしさをなるべく排除するためにもインフルエンサー本人らしさが活かされることが重要です。 商品と表現したいコンセプトを共有したら、具体的なことはインフルエンサー本人に任せるのも手です。インフルエンサーの方もそれぞれにこだわりを持ったクリエイティングをしておられることも多いので、自由度を高めたり、意見をもらったりすることで、自社商品の思わぬPRの切り口がみつかることもあります。
手順5:投稿後の効果測定を実施し次へ繋げる
投稿完了で終わりにせず、結果を分析してインフルエンサーと共有し、長期的な関係構築と次回の施策改善(PDCA)に繋げることが重要です。 効果測定では測る指標を事前に固定してください。当社の案件では設定KPIの8割超が「リーチ」ですが、リーチだけでは次の打ち手が決まりません。リーチ(届いたか)・エンゲージメント率(刺さったか)・保存率(検討されたか)・フォロワー外比率(新規に届いたか)の4つを並べて記録しておくと、次回どこを変えるべきかが見えます。 リーチ数の保証は仕様上できません。媒体のアルゴリズムが配信量を決めるためで、これは発注先を変えても同じです。保証を求める代わりに、上で挙げた前提条件(タイアップタグ・テロップ・生活圏撮影・連投回避)を契約条件に入れるほうが、結果を安定させる近道になります。 3つのポイントでお伝えしたように、投稿前には内容や表現の確認ができればより良いです。そして、投稿が完成した後も、当然ながらそれで終わりではありません。投稿後の効果測定を行うことで次の施策にも活かせますし、社内で別のプロダクトの集客をする際にもデータを活かすことができます。 プロダクトの分野が同じであれば、同じインフルエンサーと何度も依頼を重ねるうちにより投稿やPR方法が洗練されていくことも多々あります。何より、自社の製品をよりよく知って、仕事を超えて心からの興味を持ってくれるようになれば、その熱意はよりフォロワーに伝わるようになり、数字にも反映されやすくなります。そのためにも、投稿した後までインフルエンサーと二人三脚で走り切ることが重要になってきます。
インフルエンサーマーケティングの活用まとめ
インフルエンサーマーケティングは、費用相場や効果を高めるポイントを正しく理解し、人と人との繋がりを活かすことで、非常に費用対効果の高いプロモーションを実現できる強力な手法です。 ここまでご覧いただいたあなたは、インフルエンサーマーケティングのスタートを切る心構えやイメージがもうできたのではないでしょうか。 ご紹介したように、インフルエンサーマーケティングは、特定のターゲット層にアプローチをする上で非常に費用対効果の高いマーケティング手法で、大手企業からベンチャー企業まで多くの企業で活用され始めています。 ただ機械的に広告を表示するのではなく、インフルエンサーとフォロワーという、人のつながりの上に商品を乗せ、届けていく。そんな面白さもインフルエンサーマーケティングの醍醐味です。 費用の話を1枚にまとめると、「フォロワー単価3〜6円を起点に内訳を分解し、リーチ単価5.6円以下を狙い、50万円規模に分けて出す」——これが当社データから導ける、もっとも外しにくい組み立て方です。 最後に、金額とは別に必ず確認しておきたい点があります。PR表記(ステルスマーケティング規制は2023年10月から広告主である事業者側が措置命令の対象)、商材によっては薬機法・景表法の表現規制、そして投稿素材の二次利用許諾の範囲と期間です。いずれも運用ルールが変わることがあるため、施策を公開する時点で最新の要件を再確認してください。 是非インフルエンサーマーケティングを実践して、短期間でより濃密な成果をあげましょう! INFLUFECTでは公募式、フォロワー単価1円~2円でインフルエンサーマーケティングを活用でき、「インフルエンサーをアサインして終わり」ではなく、企画戦略まで一貫してサポートするため、初めてのインフルエンサーマーケティングに安心して、安価に挑戦していただけます。 INFLUFECTの料金プランはこちら→https://service.liddell.tokyo/payment/ またINFLUFECTでは【認知・周知 ▷ 広告・宣伝 ▷ 制作・運用 ▷ 接客・販売 ▷ 調査・開発】 の5つのメイン機能を一元管理し、貴社のインフルエンサーマーケティングを成功に導きます。 インフルエンサーマーケティングでお悩みの方、新しいPRに挑戦したい方は、ぜひINFLUFECTまでご相談ください。 https://service.liddell.tokyo/liw/ 
インフルエンサーマーケティングの費用でよくある質問
Q. 最低いくらから始められますか?
A. フォロワー単価3〜6円が目安なので、フォロワー1万人のインフルエンサー1名なら3万〜6万円が報酬の目安です。ただし実際には、ディレクション費・商品代・送料が加わります。1万フォロワー以下の起用では固定費の比重が大きくなり、フォロワー単価が高めに出る点も見込んでおいてください。
Q. 予算をまとめたほうが安くなりますか?
A. 逆になることが多いです。当社データでは、100〜300万円帯のリーチ単価は50万円未満帯のおよそ5倍に悪化します。1案件に集中させると起用人数が増え、1人あたりのリーチが圧縮されるためです。同じ総額なら複数回に分けて、前の結果を次の起用条件に反映するほうが効率的です。
Q. 見積もりを比べるとき、どこを揃えればいいですか?
A. 3点です。①プラットフォーム利用料の分母が「報酬+ディレクション」に限定されているか、②ディレクション費が投稿形式(フィード/カルーセル/リール)で分岐しているか、③二次利用の範囲と期間が明記されているか。フォロワー単価の数字だけで比べると、内訳の違いを見落とします。
Q. リーチ数を保証してもらえますか?
A. できません。配信量は媒体のアルゴリズムが決めるため、どの発注先でも同じです。保証の代わりに、タイアップタグの付与・テロップの挿入・生活圏での撮影・同日連投の回避といった、リーチを落とさない前提条件を契約条件に入れるほうが現実的です。
Q. 急ぎの案件は高くなりますか?
A. 高くなります。通常の準備期間を1か月とすると、残り15〜21日で+15%前後、14日以内で+25%前後が目安です。個別交渉型では特急料金が乗るだけでなく、募集が難しくなるぶん単価そのものも上振れします。
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