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【2025年最新】ChatGPTタスク機能とは?業務を自動化する使い方と活用事例を徹底解説
最終更新日 2025年5月28日(Wed)
記事作成日 2025年5月28日(Wed)
ChatGPTに「毎朝SNS投稿の原稿を自動で提案してもらう」「週次レポートを自動で要約させる」——こうした“業務を任せるAI”が現実になりつつあります。
2025年に正式リリースされたChatGPTの「タスク機能(Scheduled Tasks)」は、マーケティングや広報、営業事務などの業務をプロンプト1つで自動化できる新機能です。
これまでのAI活用といえば、アイデア出しや文章作成、画像生成といった「単発利用」が中心でした。しかし、タスク機能の登場により、ChatGPTは「動くAIパートナー」として、業務そのものを担う存在へと変化しつつあります。
この記事では、ChatGPTのタスク機能の概要や活用例、従来の自動化ツールとの違いまで詳しく解説します。マーケティング・営業・カスタマーサポートなど、現場で具体的にどう使えるのかを明示しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ChatGPTタスク機能とは?できることと特徴をわかりやすく解説
「タスク機能」とは、ChatGPTに特定の指示(プロンプト)を登録しておくことで、指定の日時に指示した処理を自動で実行できる機能です。
この機能は2025年1月14日に正式リリースされ、ChatGPTの活用範囲を「単発の対話」から「定常業務の自動化」へと大きく広げました。
人が毎回入力していた指示や作業が、1度の設定で「AIによる定常業務」として回り始める──そんなイメージです。
タスク機能の利用対象ユーザー
ChatGPTのタスク機能は、「Plus」「Pro」「Team」の有料プランに加入しているユーザーのみが利用可能です。
以前は「Scheduled Tasks」というベータ機能名で提供されており、「スケジュールされたタスクがある GPT-4o」という専用モデルを選択することで使うことができました。
しかし、2025年5月現在、モデル名に「Scheduled Tasks」の表記はなくなり、「o3」または「o4-mini」を選択することでタスク機能が利用可能となっています。
無料プランではこの機能は使えないため、業務への本格的な導入を検討する際は、有料プランへのアップグレードが前提となります。
タスク機能の利用手順
- モデルの選択:ChatGPTのモデル選択画面で「o3」または「o4-mini」を選択します。
- タスクの作成:チャット画面で、例えば「毎朝9時にお客様に送るメルマガの内容を考えて」といった自然言語の指示を入力します。
- スケジュールの設定:タスクの実行タイミングや頻度(例:毎日・毎週など)を設定します。
- 実行結果の受け取り:タスクの完了時に、結果を受け取ることができます。
現状、メールの受信設定をしておけば、ChatGPTのアプリを開くことで内容を確認できるようになっています。LINEやSlackなどのアプリに共有したりすることはできません。
ちなみに、上記の画像は「週に1度、名古屋から沖縄への格安航空券(2.5万円以下)を調べてください。条件に合うものが見つかったら教えてください」とChatGPTに自然言語で指示し、タスク機能で設定しておいた例です。
タスクの実行結果は、ChatGPTに登録しているメールアドレス宛にこのように届きます。(参考画像はGmailにて受信)
件名にはタスク名と実行結果の概要が表示され、本文には詳細やリンクなどが記載されます。
このように、ChatGPTのタスク機能を活用すれば、日常的なチェック作業やルーティンタスクも自動化し、必要な情報だけを受け取ることができます。現時点では、メール通知による結果確認がメインですが、今後のアップデートにより外部アプリとの連携も期待されています。
ChatGPTタスク機能の主な活用例
ChatGPTのタスク機能は、繰り返し発生する作業や、情報の整理・要約といった手間のかかる処理を「プロンプト化」して任せることで、人的リソースを本来注力すべき業務へとシフトさせることが可能です。
活用例 | 主な機能 |
ワークフロー自動化 | 一連の業務の流れを自動で処理 |
フォーム入力 | 入力情報を基に処理や文書を生成 |
定型業務代行 | 毎回決まっている業務を自動化 |
リマインド通知 | 指定時刻に作業を促す通知を出す |
ToDo・テンプレ生成 | やることリストや文書テンプレートを自動作成 |
ここからは、ChatGPTのタスク機能を活用した自動化の具体例を紹介します。
①ワークフロー自動化
- 業務報告の作成
- 定例資料の要約
- 議事録の整理 など
上記のような繰り返し発生する業務フローをChatGPTが自動で処理します。WordやGoogleドキュメントでまとめた内容を自動で要約・整形して保存するタスクにも応用できます。
タスク内容を週単位や月単位で柔軟に切り替えることもできるため、定例業務との親和性が高い点も魅力です。
②フォーム入力と処理
GoogleフォームやTypeformなどで集まった回答データをChatGPTが読み取り、レポート化・分析・分類することもできます。
「問い合わせフォームの内容をカテゴリ別に自動整理して、対応が必要なものだけピックアップ」など、人手のかかる選別作業が一気に効率化されます。
③定型業務の実行
「毎月の社内アンケート集計」や「毎週の求人応募データの要約」など、テンプレート化された定型業務(ルーティン作業)も得意分野です。
手作業では時間がかかっていた業務も、タスク化することで5分以内に完了するケースもあります。
形式が決まっている定型業務は、事前にテンプレートを組んでおくことでほぼノンストップ運用が可能です。
担当者の引き継ぎや属人化のリスクも軽減できるため、チーム全体の運用にも向いています。
④リマインダーやToDoテンプレ生成
「今週中にやるべき作業を一覧化して」「来週の準備タスクをまとめて」といったリクエストにも対応。
ChatGPTが会話履歴や業務内容をもとに、パーソナライズされたToDoリストを自動生成してくれます。
タスクの進行状況や優先度に応じて、通知タイミングをカスタマイズすることもできます。
日々の業務整理や抜け漏れ防止に役立ち、1人チームの作業管理にも効果的です。
ChatGPTタスク機能の活用には「プロンプト設計」が重要
タスク機能の本質は、業務のプロンプト設計にあります。
つまり、業務内容を「ChatGPTが理解できる言葉」で記述することによって、AIが代行・実行できるようにするのです。
【プロンプト業務の特徴】
- 専門知識が不要で使える
- 自由な書式やテキスト情報といった非構造データにも対応できる
- 曖昧な指示でも柔軟に対応できる
たとえば「いい感じにまとめて」や「失礼にならないように直して」など、曖昧な依頼でも、ChatGPTは文脈を読み取って対応してくれます。
自分のプロンプト次第で何でもこなす「最も優秀な部下」として使えるのが、タスク機能の大きな魅力です。
業務シーン別・ChatGPTタスク機能の活用方法
続いて、具体的な業務領域ごとに、タスク機能の活用イメージを見ていきます。
マーケティング・広報
- SNS投稿の自動生成と提案
- メルマガの原稿案の定期出力
- アクセス解析レポートの要約とハイライト抽出
マーケティング・広報の現場では、日々の情報発信と分析業務が欠かせません。
SNS投稿の自動生成や提案、メルマガの原稿案を定期的に出力するといった作業も、ChatGPTのタスク機能でルーティン化が可能です。さらに、アクセス解析レポートの要約や注目ポイントの抽出も任せられるため、膨大なデータの中から重要な指標だけを素早く把握できます。
こうした業務を自動化することで、コンテンツの質を保ちつつ、企画や戦略立案といった本来のクリエイティブ業務に時間を充てやすくなります。
カスタマーサポート
- よくある質問への回答文テンプレ生成
- チャットログの分類と要望整理
- 評判やクレーム傾向のモニタリング
カスタマーサポートは、問い合わせやクレームなど、お客様とのやり取りが集中する業務のひとつです。
特にクレーム対応は、最初の対応が印象を大きく左右するため慎重さが求められますが、担当者によって対応に差が出てしまうこともあります。
ChatGPTのタスク機能を活用して、初期応答のテンプレートやフローを整備しておけば、誰が対応しても一定レベルの品質を保つことができ、対応のばらつきを抑えられます。
営業事務
- 会議議事録の自動作成
- 営業先リストの定期更新
- 提案資料の要点まとめ
営業事務では、日々の業務を効率よく回すために、情報整理や資料作成の正確さとスピードが求められます。
たとえば、会議の内容を自動でまとめたり、営業先リストを定期的に更新したりといった作業も、プロンプトを設定しておけば自動で処理可能です。
提案資料の要点だけを抜き出して整理するなど、下準備をChatGPTに任せることで、本来の提案業務に集中できる環境が整います。
従来のRPAとの違いとAIの強み
タスク機能は、一見すると従来のRPA(Robotic Process Automation)と似ていますが、本質的な違いがあります。
ChatGPTとRPAの違いは?タスク機能が優れている理由
RPAは「画面の動作を記録し、自動で再現するツール」です。たとえば「請求書の金額や取引先名を、社内の会計システムに入力する」「Excelの集計処理を自動で実行する」といった定型的でルールが明確な作業に向いています。
一方のChatGPTタスク機能は、操作ではなく「意味」を理解して動くAIです。形式や入力内容が毎回変わる業務や、自然言語による指示が必要なケースにも柔軟に対応できる点が大きな違いです。
ChatGPTならではの強みとは?
ChatGPTならではの強みは、人間のように言葉のニュアンスや文脈を理解し、柔軟に判断・応答できることです。
- 曖昧な指示も理解できる自然言語処理能力
- 複数の作業を組み合わせて判断できる思考力
過去の会話や履歴を活かして対応内容を変化させる柔軟性
これらにより、ChatGPTは「一度設定したら終わり」ではなく、学びながら業務を支えるパートナーとして機能します。
まとめ
ChatGPTタスク機能は、従来のRPAや単発のAI活用とは違い、「業務そのものをAIが担う」時代の入り口です。特にマーケティングや広報、営業サポート部門では、すでに大幅な業務効率化が現実のものとなっています。
この記事で紹介した活用例や導入手順を参考に、まずは1つの業務から「社内GPT化」を進めてみてはいかがでしょうか。
従来の業務効率化とは一線を画すこの変化。今のうちに積極的に試し、学び、使いこなすことで、AIとともに成長する企業文化を築くことができるでしょう。